特に理由はないけど目があって買って一気読み。あー、面白かった。ドラマとしては大味っちゃ大味な気もしないではないけど、道具立てが死ぬほど好みなのとテンポのよさがいい。まあ、「今更?」とかいうなよ。ちょっと言葉のトゲを心にしまえよ。
突如地球上に出現した化け物相手に、人類がパワードスーツ着て戦争をしている近未来。頑張ってはいるけども人類超劣勢。アフリカやら南アメリカ、東南アジアの諸島国家が滅びててコーヒーなんかの嗜好品は姿を消しつつある。
本編は東京南方のコトイウシという架空の島の防衛戦から始まる。このラインを突破されるとジャパンの誇る臨海工業地帯を敵が蹂躙することになるわけで、そうなると機動ジャケットの精度がひどいことになるっていわれてる。人材は大陸のほうにいくらでもいるとしても、技術の有無は死活問題。なもんで、人類も切り札を投入する。
切り札=ヒロインのリタ・ヴラタスキ。ヴァルキリー卓礫撃破賞(一度の戦闘で百体の敵を撃破した人間に贈られる勲章)を人類で唯一受賞した生ける伝説。小さな女の子。
対して主人公は今回が初陣のほやほや初年兵で、彼はいきなりの激戦区投入に大した活躍もできずに体を炭にされてあっさり死んじゃう。
……んだけど、目覚めたら自分の部屋にいた。
今体験してた戦闘が明日の予定になってる。なぜか時間が巻き戻っている――――。でも当然もっかいやったらもっかい死ぬ。逃げても死ぬ。え、どうすりゃいいんだよ。というわけで、本作はそういう絶望的な状況を舞台にしたループモノ。何十回と死んでいくうちに主人公はだんだんと人類を超越した経験値を得ていき、その中で、果たしてこのループを脱出する術は見つかるのか? と。そんな話。
知ってる人は即わかると思うんだけどこの小説、明らかにプレイステーションのゲームソフト『高機動幻想ガンパレード・マーチ』を元ネタにしている。ああ下敷きにガンパレがあるんだ、と、そういう前提で見るとこれはつまり初プレイのプレイヤが何度もゲームオーバーを喰らいながら絢爛舞踏賞を目指していく話といえなくもない。ただ、いきなり熊本城攻防戦。あと発言力はゼロです。それと士魂号とかなくて全員スカウトだけど、よろ。
鬼か。
まあそんな素敵な話でしかも大好きな安倍吉俊がイラストレーション。いやはや愛さずにはいられない小説でございました。
そういや俺、買う時に「文庫一冊だけってのも半端だなあ」と思って前から手元に置いておきたいと思ってた星界を手にとったんだよね。財布と相談してやっぱりやめたんだけど、もし買ってたら奇跡みたいな食い合わせが実現してたのになあ。惜しいことをした。<そうか?
スラムオンラインも面白かったんで、近いうちに現代魔法も買ってみようと思います。あれ一巻が改稿されてる? 前に買おうと思ったんだけどよくわかんなくて買いにくかったんだよな……。
あ、なんか今ググったらハリウッド映画になるらしいですよ、これ。
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