ネタバレないです。
ちなみにDL版。レコードを全部埋めて(つまり、ゲーム中でやるべきことが何一つなくなるまでプレイして)、最終的には28.5時間くらい。買った経緯が経緯なんで、LRより長いのはちょっと嬉しい反面、やっぱ小粒感はあるなあというところ。
すんげー長くなったので試験的に子見出しつけてみた。「ちょっと不満点のある好きなもの」について語ると、長くなるよね……。
野島一成のシナリオと、自己紹介をしないキャラクタ
とにかく良かったのが、なにを置いてもシナリオ。テキスト。キャラがえっらい可愛くて、話もなかなかイイ。岡田斗司夫がニコ生で「映画は見せ場とドラマとテーマ」っていってたんだけど、そのノリでいうと、野島一成って人はとにかく「見せ場(シーン)」を作る能力が高い人だと思う。話全体を俯瞰してみると、すげー面白いって訳じゃなくても、とにかくワンシーンの説得力が強い。
ひょっとして、こんなに褒めちぎってるの俺だけなんじゃないかと思うんだけど、ごめん、超好き。というか、「話の先が知りたい」って欲求がゲームを牽引しうるって感覚が、すげえ久々。FFとかLRなんかの過去作と比べると、心情描写が排除されてる点が特徴的かと思う。映像媒体の心情描写が嫌いなのかなあ、俺。
実際のシーンでも、言葉を尽くすほうじゃなくて、むしろかなり省略してくるんだけど、その中でキャラを立ててくるし、心情とか葛藤がわかる。実はこの人の小説って読んでも「そんなに文章上手いわけじゃないよなあ」って感じなんだが、ゲームだと抜群にいいっていうのは、やっぱシナリオライターというか、脚本家特化の人なんだよね。プレイしてて、絵とか声の説得力を知ってる人が書いてる、っていうのがわかるのが心地いい。
台詞まわしとかキャラの多彩さも感心するところで、LRの設定資料集でディレクタの新納一哉が「タイロンの『オレっちに100回感謝しろ』とか『めんどくさくて屁が出る』とかいう台詞が普通は出てこない。出てくるのが凄い」、という話をしていた。これ、同じ「多彩」という言葉で褒めることはできるんだけど、いわゆる「語彙が多い」というステージとは違うじゃないですか。ずっと根っこのキャラクタの多彩さだし、もっといえば「台詞をチョイスするセンス」の引き出しの多さと、感覚の鋭さな訳で。
で、そこから生まれるセリフがまたシーンに抜群に合ってる。
特にお気に入りなのがディレクタのプレイ動画でも見られるマズマ(ここの一番左)の「『ビッグ・スナイプ』という映画は見たか?」「ネッド・トランシーが狙撃者を演じたんだ」というセリフ。地球侵略してるエイリアンがこのセリフってとことか、声が杉田智和ってとことか。でも何よりいいよなと思うのが、こいつがこのセリフの前に「俺は映画が好きなんだ」と、いわないところ。
え、書けますか。映画が好き、というキャラに、「俺は映画が好きなんだ」の自己紹介抜きで、「『ビッグ・スナイプ』という映画は見たか?」で銃を構えるエイリアン。
すげえ切れ味だよなあ。
いくつかの難点
で、俺の感想はどうしてもラストランカーを踏まえて、という感じになっちゃうんだが、それ抜きでも結構いわれてるのが「戦闘が作業的」って点。耐えられないほどじゃないんだけど、やっぱめんどくせえなあ、と思っちゃうことはあった。
終わらせたいま、原因を考えてみると
- 技の制限が回数制じゃなくて時間制
- 敵に弱点や耐性がない(厳密にはあったのかも。少なくとも極端なものはなかった)
- 「必ず戦わなければいけない雑魚」が多い
あたりが、マズかったのかな、と思う。レビュー見ると「戦闘中もっと自由に動けるべき」って意見もチラホラ見かけるんだけど、それに関しては俺はアクションじゃなくてRPGやりたくて買ったんで不満なし。開発者もその辺を隔てる線はかなり意識してると思うし。
作業的な戦闘
で、これは辛いなーと思ったのが、敵によって戦術を変える必要がほとんどない、って点。
まず、技。LRがスキルごとに回数制だったのに対して、今作だと「使用後は一定時間使えない」って制限になってる。これ、技を温存せずにガシガシ使えて爽快、みたいな狙いだと思うんだけど、この弊害で「戦闘時、次以降の戦闘を考えなくてもいい」=「かなりの頻度で同じ戦術が通用する」という構図ができてしまった。
このあたり弱点と耐性がない、というのも関係してくるんだけど、特に小型の敵が全体攻撃で一掃できるようになってからはかなり顕著。開幕に全体攻撃するだけ、という戦闘がわりと多くなってしまった。
中~大型、ボス戦でもスタン→斬撃が有効なので、その辺でもスキルがいろいろあるわりに、あまり考える余地がなかったかなあという印象がある。LRも死にスキルが多かったし、この辺は改善してくるだろ、という予想も俺の中にあったので、わりと残念だった。この点は次にこそ期待したい。
通せんぼする雑魚敵たちがうざし
このゲーム、「道をふさぐボックスを壊すためにはエリアの敵を全滅させなければならない」ってルールがある。今作はシンボルエンカウントなんだけど、要は倒さないと進めない雑魚敵が結構いる、ってこと。
こういうデザインにする理由は、実はわかる。バランス調整のために「これくらいの敵は倒しておいて欲しい」とか「この技は習得しておいて欲しい」っていうのがあるんだろうと思う。この意図を特に強烈に感じたのがステージ3のボス戦手前で、ジョン・ドゥがワラワラいる場面。「こいつ倒して斬撃習得しておいてね!」という声なき声を俺は聞いた。ちょっと萎えた。
まあそれは、そういう意図もあるんだし、ある程度仕方がないのかなあ、と思う反面、前述の通り雑魚戦が作業的になってからはイライラすることも多かったのも事実。フリーハンティングですら道を塞がれているのはぶっちゃけ意図もさっぱりわからんし。
で、最低限、『倒さないと進めない敵』にはそれっぽいマークをつけて欲しかったな、と思う。さて、これがないせいで、何が起きるか? 俺が「面倒だからちょっと敵かわそう」と思ってシンボルを避けていくと道が塞がっていて、ここを進むためにわざわざ戻って今し方避けた敵シンボルを撃破していく……という作業がスタートする。これ、とても辛い。たぶん前述した欠点の中で俺が一番しんどかったのがこの点。特にフリーハント中はとてもイライラします。
あとは、レコードが解放される前にミニゲームでレコード条件満たしても無意味、はもはやバグだと思うんだけど……。ああ、まあグチはこの辺にしとくか……。
いろいろ欠点もあるけれど……
ゲーム部分に関しては気になった欠点だけ挙げてしまったけれど、実のとこ終わってからあらためて考えると、という部分も結構多い。実際、やってる最中は目を瞑れるレベルだったし、かなり楽しんでプレイした。
話とキャラがよかったこともあるし、総じていうと、好きなゲーム。でも人に勧められるかといえば価格を考えると厳しいかなあ、という感じでありました。
がっつりしたゲームをやる気力がちょっとなくて、ある程度キャラ重視のライト寄りなRPGが好きで、携帯機で小粒な良作を捜している……という人には、結構いい。でも第二候補かなあ。先にLRを勧めると思う。あっち安いし。仮にベスト版が同じ値段になるならかなり勧められるんだけど、パブリッシャーもイメージエポックなのを考えると厳しいのかな。
ちょっと荒いところのあるゲームなので、ラストランカー、B★RSに続いて新納一哉がもう一本同じ路線で出すならそれはかなりオススメ、と無茶な勧めかたをしておく。LRはストリートファイタ-のリュウとケンが意識にあったって対談でいってたが、今作はロックマンが念頭にあると思う。ので、次はゾンビ出るとみた(ねえよ)。
あ、主人公は可愛いよ! 鼻血出るほど可愛いよ!
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