ここみた。
「PS Vita に付属されている USB ケーブルとパソコンを接続します。PS マークが上向きになるように接続してください。」
逆向きに指してました。
……っていうか何で逆向きに刺さるのよ……。
Wi-Fiオンリーモデル。スマホすらWi-Fiで運用している俺に隙はなかった。
買おうかなーと思ってヨドバシにいったところ、棚が関連商品も含めて「蛮族にでも荒らされたの?」みたいな感じになってたので帰宅後にヨドバシ.comで注文。ヨドにこだわってるのはポイント使いたかったから。ポイントの使いどころはゲーム機本体か書籍に限るのです。還元率的に考えて。
入荷後即時発送、とかいう表示になってたけど特に急がないしなーと思ってたらその日のうちに在庫引き当ててふつーに発送。在庫あるんじゃねえか!
で、今日届いた。早い。でもメモリーカードが届いてないのでまだなんもできませぬ。
とりあえず液晶保護シートだけ貼っておく仕事をこれから済ませようと思います。
公式。いまさらながらプレイしたので。
いつもはわかる人に向けた自分の感想、という感じに書いちゃう(というか、未来の自分に書いてる。備忘録だからね)んだけど、さいきんちゃんと他人に向けて書かないとなあ、という意識が芽生えてきたので頑張ってみるテスト。
暗い部屋。
スクエニの社内倫理に觝触しまくりで販売中止になった同名の小説が、ソフトウェアになったもの。作者は唐辺葉介という人で、高い筆力と暗くてえぐい作風が一部の人にバカ受け。で、俺もファンなのです。
そもそも、というところからいえば、瀬戸口廉也というエロゲライターがいるのですよ。この人も高い筆力とえぐい作風が一部の人にバカ受けてた人なんだけど、2008年に引退しちゃった。瀬戸口と唐辺は同一人物、という話があって、俺はそれを信じてる派。少なくとも、同種の異能を持ってる作家ではある。
で、瀬戸口廉也も好きだし唐辺葉介も好きだし新作はソフトウェアらしいしそのうちやろう――と思いつつ時は流れていた。
で、プレイしてみてとっても意外だったのは、案外さわやかな話だったということ。……いや、さわやかっていうと語弊があるな。でも、↑でリンク貼ってある公式を見ると、見た人間はどうしても「どろっ」としたものを連想してしまうと思う。推薦してる人たちも(嬉々として)「暗いよ!」「胸クソ悪いよ!」っていってるし。
でもそういう、つい想像してしまうような粘着質なものはない。少なくとも自分はそういう「にちゃっ」みたいなものを感じられなかった。明るい話では断じてないというか、どこまでも胸クソ悪い物語なんだが、一貫して透徹した暗さと嫌らしさがある。
唐辺葉介が以前に書いた「PSYCHE」は素晴らしく悪意に満ちた話で、今作と共通しているのは現実に対して虚構性の強い主人公だ。「暗い部屋」という環境で育った主人公は外の世界にいまいちリアリティみたいなものを感じることができない。彼は作中、外の世界に対して、ずっとふわふわした感覚で対峙し続ける(筆力がすげえので、これは読んでいる人間にも確実に伝染する)。
なんというか、「現実はしんどく虚構に浸ってみるが現実が強いので逃げ切れないが虚構に生きたい現実やばい」みたいな綱引きというのは結構ありがちなテーマで、今作でも「虚構に生きている側」の主人公に対して「現実を生きる人たち」というのがちゃんといる。……で、話の流れでいえば当然、最終的に現実のほうが綱引きに勝って、主人公が社会復帰めでたしめでたし、がエンターテイメントとして正しい姿なんだ、が。
まあ……でも、この人の書く現実ってクソなんだよな……。
つまり、その辺が特色になるんだと思う。書いてる人間の、もうエンターテイメントとして成立し得ないレベルに達した現実に対する視線の厳しさ、冷徹さ、逃げ場のなさが作中目白押し。虚構と現実の綱引き、という例えでいえば、ぶっちゃけ現実が目を背けたくなるくらい、弱い。でも、現実はどれだけ弱くとも、「現実である」という一点のみを持って最強なので、絶対になかったことにならない。虚構はどこまでも強いが、絶対に現実にならない。
「虚構は現実の逃げ道にならない」というもっともな言い分が、「現実が圧倒的にグロテスクである」という事実によって拮抗し、その中間地点に放り投げられる嫌らしさと悪意。でもさわやか。さわやか?
何もかも消え去って、暗い部屋にもう一人増えたところで、暗い部屋なのだし、救いは全然ないはず、なんだけども。「自分の側の人間」というのが他者性を持って現れたことで、「暗い部屋」と自分のいま立つ場所が地続きであるみたいな開放感が、ある。いや、あるか?
とりあえず俺が声を大にして伝えたいことはつまり、胸クソ悪いけどこれは透き通った胸クソ悪さだよ! という一点に尽きます。これはまさしく金を払う価値のある胸クソ悪さ。……あ、一応いっておくとホラー要素は皆無です。その代わり出版できない程度には倫理的にアレだけども。でも、その辺平気だぜってかたは是非是非。プレイ時間は三時間くらいだった、はず。ちょっと曖昧。
二千円高いからお試し、ということであれば公式に動作確認版があるのと、あとは星海社の最前線で同作者の『ドッペルゲンガーの恋人と』いう小説が公開されているので、がしがし読めばいい。こっちはそこまで暗い話ではない。若干、見過ごせない「澱み」みたいなものは感じられるものの、リンク先にある通り「胸打つSFラブストーリー」と表しても、まあ訴訟にはならないだろうラブストーリー。まあプシュケとか暗い部屋のほうが俺は好きだがな!